熊野古道とは
熊野古道は和歌山県にある熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社の熊野三山を詣でる道の事です。
三重県、奈良県、和歌山県、大阪府と3県1府に広がり、「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部としてユネスコの世界遺産(文化遺産)として登録されました。
熊野古道には伊勢神宮から熊野三山を目指す「伊勢路」、和歌山県田辺市から東に分岐する「中辺路(なかへち)」、高野山と熊野本宮大社を結ぶ「小辺路(こへち)」、吉野と熊野三山を結ぶ修験道信仰の道「大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)」、紀伊田辺から海岸線を歩く「大辺路(おおへち)」、京都・大阪と熊野を結ぶ「紀伊路」の6つのルートがあります。
熊野古道・伊勢路について
熊野古道の伊勢路は伊勢神宮から、熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)に通じる参詣道で、伊勢神宮から熊野速玉大社までの距離は170㎞に及びます。
その中で「紀伊山地の霊場と参詣道」としての世界遺産登録区間は、断続的に32.9㎞あります。
東海道中膝栗毛にも登場しており、「伊勢ヘ七度、熊野へ三度」と呼ばれ、和歌山県側の古道が貴族に多く利用されていたのに対し、伊勢路は庶民が歩く道として歴史を重ねてきました。
熊野古道・伊勢路マップ
熊野古道・伊勢路の主な見所
伊勢神宮 内宮
伊勢神宮・内宮は日本人の大御祖神である天照大御神をお祀りする神社で、皇室と最もゆかりの深い神社として、二千年近い歴史を有するとされています。
アマテラスが祀られていることが、日本最高位の神社と称される理由となっていて、皇室の三種の神器のうちの一つである八咫鏡(やたのかがみ)が御神体として祀られています。
伊勢神宮 外宮
食物・穀物を司る豊受大御神(とようけおおみかみ)が祀られている、皇室との関係もかなり深い神社です。
瀧原宮
瀧原宮と瀧原竝宮(たきはらのならびのみや)は、ともに伊勢神宮内宮の別宮で、昔から「大神の遥宮(とおのみや)」として大きな信仰を集めてきました。
獅子岩
七里御浜沿いにある高さ25mの奇岩で、獅子が咆哮するかのようにたたずむ景観は天然記念物及び名勝となっています。
「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産の一つに登録されています。
花の窟屋
日本書紀にも記されている日本最古の神社と言われており、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産の一つに登録されています。
熊野本宮大社
熊野本宮大社は全国に約3000社あるといわれる熊野神社の総本宮で、熊野古道の目的地・熊野三山の一つで、熊野造りと言われる神社建築の社殿は国の重要文化財に指定されています。
熊野速玉大社
熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)は熊野古道の目的地・熊野三山の一つで、最初に「熊野権現(くまのごんげん)」の称号を受けた熊野信仰の聖地と言われています。