いなべ市・菰野町の伊勢西国三十三所観音を巡ろう
伊勢西国三十三所観音霊場（いせさいごくさんじゅうさんしょかんのんれいじょう）は、三重県内にある観世音菩薩で構成された霊場で、お伊勢参りとともに多くの参拝者が訪れる由緒ある古巡礼です。
伊勢国安濃津の僧・道源が開創したと言われており、少なくとも千年以上の歴史を持つとされています。
伊勢西国三十三所観音霊場はそれぞれに札番がついていますが、この札所の番号は昔の参拝順路に基づいてつけられており、必ずしもその通りに巡る必要はありません。
そんな伊勢西国三十三所観音は、北はいなべ・桑名から、南は伊勢市・鳥羽市までと広範囲にわたっており、一気に走って歩いて巡るのはほぼ不可能。
そこで今回の記事ではいなべ市と菰野町にある伊勢西国三十三所観音巡りのルート一例を紹介していきます。
今回紹介しているルートは三岐鉄道三岐線の終着点・西藤原駅をスタート地点、近鉄湯の山線・湯の山温泉駅をゴール地点と、三岐鉄道と近鉄湯の山線も満喫する事ができます。
いなべ市・菰野町の伊勢西国三十三所観音巡りおすすめルート
A 近鉄湯の山線・湯の山温泉駅
三重郡菰野町大字菰野字募にある、近鉄湯の山線の駅です。
湯の山線の終着駅でもあります。
↓ 最短距離 7.5㎞
B 元25番礼所 尾高山観音寺（おだかやまかんのんじ）｜菰野町
尾高山観音堂は尾高高原のふもとの、樹齢300年をこえる檜の巨木が並ぶ参道の先にある六角堂が特徴的なお寺で、「尾高の観音さん」として親しまれています。
六角堂の堂内には聖徳太子が作ったとされる高さ約1.7㎞の木造千手観音菩薩像が祀られていて、慈眼寺の奥の院として、地域の皆さんによって大切に維持管理されています。
↓ 最短距離 2.5㎞
C 元26番礼所 慈眼寺（じげんじ）｜菰野町
慈眼寺は 前身の観音寺が戦国時代に織田信長の兵火によってすべての堂が焼かれましたが、明治20年に廃寺寸前だった宇治山田の慈眼寺の名義を譲り受け、地元の方々によって再興されたお寺です。
↓ 最短距離 16.5㎞
D 29番礼所 聖宝寺（しょうぼうじ）｜いなべ市
鳴谷山聖宝寺は、本尊に十一面千手観音菩薩を安置するお寺で、平安初期に天台宗の開祖・最澄によって開かれたお寺でしたが、戦災で焼失し、江戸時代中期に再興されました。
境内には藤原期に造られたと推測される庭園があり、池には回遊式と築山式があるほか、石灰岩の地中に流れ落ちる2本の滝「鳴谷の滝」は、夏場に特に人気のスポットです。
↓ 最短距離 7㎞
E スタート地点 三岐鉄道北勢線・阿下喜駅
三岐鉄道北勢線の駅で、同線の終着駅です。
三岐鉄道北勢線は、全国でも数少ない762mｍ軌間のナローゲージで、昭和6年全通の軽便鉄道（北勢鉄道）がルーツです。
